I N N O V A T I V E C E R A M I C A R T I S T
新時代の陶芸家の在り方を体現する
宮下将太 / 陶芸家
1992 - 神奈川県、横須賀市に誕生
1996 - 千葉県、木更津市に移住
2010 - 東京、表参道にて美容師に従事
2013 - 東京、表参道にてレストランに従事
2017 - 陶芸に出逢い、岐阜県土岐市に移住
2019 - 独立、岐阜県土岐市に工房を構える
「ストリート個展」と称し、風呂敷での展示からキャリアをスタート。
スタッフを雇い、チーム制作や他ジャンルとのコラボレーションを通じて、
新しい陶芸のスタイルを築く。
世界中から厳選した原料を用い、0.001g単位の調合と1℃単位の焼成による
精密な研究を重ね、結晶釉を中心とした特殊釉薬を開発。
これにより、伝統と現代性を融合させた独自の美しさを表現。
さらに、3Dデータ技術を取り入れることで、革新的なデザインも手掛けている。
美濃というアーティストと工場が共存する特別な環境を活かし、
伝統技術と現代の感性を組み合わせた幅広い作品を制作。
コラボレーション、企画、建築ディレクションなど多岐にわたる活動を展開し、
伝統工芸に革新をもたらす「新時代の陶芸家」として国内外で注目を集めている。
-HISTORY-
陶芸が教えてくれた「自分」という存在
幼い頃から、夢を持てないことがコンプレックスでした。
周りが未来の自分を語る中で、私はいつも「自分は何者にもなれないのではないか」と、
心にぽっかりと穴が空いたような気持ちを抱えていました。
25歳のある日、旅先で訪れた陶芸体験教室
土に触れたその感触――それは雷に打たれたような衝撃でした。
「これだ」と心が叫び、いてもたってもいられなくなり、
すぐにスケッチブックとペンを買い、ヒッチハイクで岐阜へ向かいました。
岐阜の地で耳にした「陶芸家は5年で壁にぶち当たる」という言葉。
売れることの難しさ、売れた後に待ち受ける生産の壁、そして体力や創作意欲を失っていく現実――。
私は「それでも挑戦してみたい」と思いました。
この道で、自分を生かし、何か新しい価値を生み出せるのではないかと。
岐阜、美濃焼の地で
私が暮らす岐阜県土岐市は、日本一の陶磁器生産量を誇る美濃焼の地。
ここでは、国内最多の人間国宝が育ち、職人や工場が一体となって伝統を守り続けてきました。
しかし今、その美濃焼の産地は危機に直面しています。
「安かろう、悪かろう」と揶揄される大量生産の影響。
後継者不足による技術の消失や工場の閉鎖。
さらには原材料となる粘土の枯渇――余命10年とも言われる深刻な状況です。
このままでは、私が魅了された美濃焼の未来は失われてしまう。
それでも、伝統を守りながら新しい挑戦を続けることで、産地は未来へと繋がると私は信じています。
「調合」という作家としての核
陶芸を続ける中で、私にとって「調合」という言葉がアイデンティティそのものになっていきました。
釉薬の調合は、0.001g単位で素材を組み合わせ、1℃単位で焼成プログラムを調整する繊細な作業です。
しかし、几帳面さだけでは釉薬の本当の魅力にたどり着けないと私は思っています。
むしろ、失敗を恐れず、ひたすら数をこなす――その中で「ヤバい」と感じる瞬間を見つけ出すことが重要です。
独学で陶芸を学んできた私にとって、試行錯誤こそが作品を育む源泉です。
釉薬の魅力は、焼く前のモノクロで粉っぽい表情が、
窯から出てきた瞬間、鮮やかで生命感のある色彩へと変わるところにあります。
時に予想を超える美しさが現れたときの驚きと感動こそが、私をこの世界に引き留め続けています。
陶芸は「超自然的人工物」だと私は考えています。
人間が自然を操ろうとしながらも、完全にはコントロールできない部分が残る。
その偶然性こそが、作る人も使う人も魅了するのだと思います。
HINOMIYAとG-E-N――二つの挑戦
2022年、「HINOMIYA」というブランドを立ち上げました。
「作家と産業をつなぐ、新しい美濃焼のかたち」をテーマに掲げ、
作家の視点から産地の量産技術を見直し、デザインのための技法として再解釈する試みです。
職人や工場と連携し、伝統の技と現代の感性を融合させた作品づくり。
「HINOMIYA」の取り組みは、量産技術を美しいデザインへと昇華させ、美濃焼に新たな可能性を見出す挑戦です。
さらに2023年、アーティストと産業の架け橋となり、
美濃焼に新しい価値を提供するプロジェクト「G-E-N」を発足しました。
このブランドのテーマは、「物事のおおもと、始まり」「集合を構成している個々のもの」「何かを産み出すこと」。
美濃焼の大量生産技術とアーティストのアイデンティティを調合し、
創造性と機能性が化学反応を起こすハイブリッドなブランドです。
G-E-Nでは、美濃焼で使われている伝統的な素焼き素地に、陶芸家の加飾を加えたプロダクトを製作しています。
それは、機能と美意識が共存する新しい形の美濃焼。
作家と産業が手を取り合うことで生まれる新しい価値を、HINOMIYAとG-E-Nは象徴しています。
陶芸がつなぐ未来
陶芸は、私に「自分」という存在を教えてくれました。
それは、ただ土を形にするだけではなく、私自身が環境や人と「調合」されていく過程でもあります。
今度は、私がこの土を通じて、未来をつなぐ力になりたい。
HINOMIYAやG-E-Nを通じて、美濃焼の伝統と革新の融合を目指し、新しい物語を紡いでいきます。
-Exhibition
2019/9 博多阪急
2019/12 代官山 RUMHOLEberuf
2020/2 岡山 Retikle
2020/3 仙台 Origami Sendai
2020/5 高知 蔦屋書店
2020/6 博多阪急
2020/11 栃木 Gallery komorebi
2021/3 代官山 RUMHOLEberuf
原宿 GARROT TOKYO
名古屋 GARROT NAGOYA
心斎橋 PARCO
三軒茶屋mana's green
2021/4 とうしん美濃陶芸美術館「土からはじまる」
2021/5 蔵前 水犀
池袋 西武本店
2021/6 渋谷 JOURNAL STANDARD
2021/7 原宿 Laforet
2021/8 青山 At kiln
2021/9 とうしん美濃陶芸美術館「MINO茶碗100」
益子 もえぎ
銀座 三越
2021/11 岐阜 Ceramic Valley Craft Caravan
青山 At kiln
2021/12 西武池袋本店
名古屋 高島屋
2022/ 2 台湾 monoiina
2022/3 岐阜 CERAMIC VALLEY CRAFT CAMP
2022/6 池袋 西武本店
2022/7 青山 At kiln
2022/9 益子 もえぎ
中津川ソーラー武道館
2022/12 池袋 西武本店
2022/1 仙台 ORIGAMI SENDAI
名古屋cont
静岡 FIGURE
2023/3 青山 At kiln
2023/5 岐阜 美濃陶芸作家展
池袋 西武本店
2023/6 ポーラ美術館
NARRATIVE PLATFORM
2023/7 新宿 伊勢丹
仙台 三越
2023/8 青山 At kiln
2023/9 益子 もえぎ
ハンガリー ヘレンド博物館
唐山市中国陶磁器博覧会
2023/10 香港 MEGA SHOW
2024/4 仙台 ORIGAMI SENDAI
とうしん美濃陶芸美術館「NEXT2024」
2024/5 World Art Dubai
2024/8 益子 もえぎ
2024/9 新宿 伊勢丹
うめだ阪急
2024/10 京都高島屋
2024/11 パリ
恵比寿At kiln
2024/12 日本橋三越
-TV
2020/2 趣味の園芸 京も一日陽だまり屋
-Magazine
2020/4 東京カレンダー
2021/5 Pen
2021/10 RiCE
2022/4 FIGARO
2022/10 THE POT 現代植木鉢図鑑
2023/6 NARRATIVE MAGAZINE
2023/9 料理王国
2023/10 tokito.
2023/11 新時代のヒットの予感
料理王国
2023/12 anan
-Newspaper
2020/6 西日本新聞
2023/7 中部経済新聞
-Fashion show
2020AW saby Collection
-Collaboration
2020/9
Renault x Diners Club france restaurant week
2021/1 西武池袋 MASK OF CREATORS
2021/2 西武池袋 GIFT OF CREATORS
2021/5 ONE OK ROCK - Renegades cover
2021/10 RiCE / PERIMETRON / 木戸泉 / 千葉麻里絵
-Radio
2023/8 FM PiPi そこがキーポイント
2023/12 FM PiPi
2
-Model
2021/7 温故知新 Fashion show
-Set
2021/6
WORTHLESS x JOURNAL STANDARD 表参道
-Lecture
2022/8 シゴトフェス
-Event
2023/5 四谷 -彩食兼美- ab restaurant
2023/8 岐阜 -彩食兼美- ab restaurant
2023/11 東京 SALON de X g KEYAKIZAKA